名前空間
変種
操作

wmemmove, wmemmove_s

提供: cppreference.com
< c‎ | string‎ | wide
ヘッダ <wchar.h> で定義
wchar_t* wmemmove( wchar_t* dest, const wchar_t* src, size_t count );
(1) (C95以上)
errno_t wmemmove_s( wchar_t *dest, rsize_t destsz,
                    const wchar_t *src, rsize_t count);
(2) (C11以上)
1) ちょうど count 個の連続するワイド文字を src の指すワイド文字配列から dest の指すワイド文字配列にコピーします。 count がゼロの場合、この関数は何もしません。 配列はオーバーラップしていても構いません。 コピーは、ワイド文字が一時的なワイド文字配列にコピーされ、その後その配列から dest にコピーされたかのように行われます。
2) (1) と同じですが、以下のエラーが実行時に検出され、現在設定されている制約ハンドラ関数を呼びます。
  • src または dest がヌルポインタ。
  • destsz または countRSIZE_MAX/sizeof(wchar_t) より大きい。
  • countdestsz より大きい (オーバーフローが発生する)。
すべての境界チェック付き関数と同様に、 wmemcpy_s__STDC_LIB_EXT1__ が処理系によって定義されていて、 <wchar.h> をインクルードする前にユーザが __STDC_WANT_LIB_EXT1__ を整数定数 1 に定義した場合にのみ、利用可能であることが保証されます。

目次

[編集] 引数

dest - コピー先のワイド文字配列を指すポインタ
src - コピー元のワイド文字配列を指すポインタ
destsz - 書き込む最大ワイド文字数 (コピー先バッファのサイズ)
count - コピーするワイド文字数

[編集] 戻り値

1) dest のコピーを返します。
2) 成功した場合はゼロを返し、エラーが発生した場合は非ゼロを返します。 また、エラーの場合は dst 全体 (dst+dstsz の直前まで) をヌル文字 L'\0' で埋めます (dest がヌルでなく、 destszRSIZE_MAX/sizeof(wchar_t) より大きくなければ)。

[編集] ノート

この関数はロケール対応でなく、コピーする wchar_t オブジェクトの値を気にしません。 ヌルも無効な文字もコピーします。

[編集]

#include <stdio.h>
#include <wchar.h>
#include <locale.h>
 
int main(void)
{
    setlocale(LC_ALL, "en_US.utf8");
 
    wchar_t str[] = L"αβγδεζηθικλμνξοπρστυφχψω";
    printf("%ls\n", str);
    wmemmove(str+4, str+3, 3); // copy from [δεζ] to [εζη]
    printf("%ls\n", str);
}

出力:

αβγδεζηθικλμνξοπρστυφχψω
αβγδδεζθικλμνξοπρστυφχψω

[編集] 参考文献

  • C11 standard (ISO/IEC 9899:2011):
  • 7.29.4.2.4 The wmemmove function (p: 432)
  • K.3.9.2.1.4 The wmemmove_s function (p: 642)
  • C99 standard (ISO/IEC 9899:1999):
  • 7.24.4.2.4 The wmemmove function (p: 378)

[編集] 関連項目

バッファを別のバッファへ移動します
(関数) [edit]
2つのオーバーラップしていない配列間でワイド文字を一定量コピーします
(関数) [edit]